バラマキ土産に最適!ベトナムの定番調味料5選!【ヌクマム・サテトム・ライム塩・チリソース・マムトム】

ベトナムの食べ物
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しんちゃお!

みなさんは、調味料の「さしすせそ」をご存じでしょうか。日本の料理の基本となる調味料のことで、砂糖、塩、お酢、醤油、みその5つですが、ベトナムにも同じように料理でよく使う調味料がいくつかあります。今回はベトナムお土産にも最適な料理に欠かせない調味料を5つ紹介します。

ヌクマム(Nuoc mam)

ヌクマムとは、小魚(アジやカーヌクなどの海水魚)と塩を原料とする魚醤の一種で、ヌクマム、ヌックマム、ニョクマムなど様々な呼び方がありますが、すべてNước mắmを表しています。

Nướcは「水や液体」、mắmは「発酵食品」を意味し、日本の「しょっつる」や「いしる」、タイの「ナンプラー」に当たるものです。日本でも購入できますが、ベトナムで購入すれば種類にもよりますが、1本10,000VND(約50円)ほどで購入できますので、自宅用にもお土産用にもおすすめです。

ヌクマムの種類・グレード

樽の中に小魚と塩をいれ半年から1年ほど発酵させることで完成します。家庭で作られることもありましたが、現在ではメーカーで作られたものを購入して使用することが多いようです。ベトナム北部のカットハイや南部のニャチャン、ファンティエット、フーコック島などが名産地として知られており、特にフーコック島で製造されたものは最高級品と言われています。

ヌクマムの容器には窒素含有量(°N)が記されており、これがうまみのレベルを示しており、数字が高ければ高いほど香り・旨味が強く、価格も高くなります。スーパーなどで買うことができる一般的なものは35〜40°Nで、数値が低いものは加熱調理に適し、高いものは加熱料理からヌックチャムなどのつけダレとして使用されます。

ヌクマムの味・レシピ

見た目は出汁のような色でおいしそうに見えますが、発酵食品であることもあり、ものによってはかなりにおいがきつく、くさやなどのにおいに近いといわれることもあります。好き嫌いがはっきり分かれますが、うまみ度数が高い(窒素量が多い)ほど、においが抑えられ味もまろやかになります。

においが強いものも加熱調理することでその匂いが抑えられ、おいしく食べることができます。ベトナムでは、豚肉や川魚と一緒に煮込んだ料理やヌックチャムと呼ばれるつけダレに使用されることがあり、生春巻きや揚げ春巻き、ブンチャーなどと一緒に食べることが多いです。

サテトム(Sate tom)

サテトムとは、干しエビやレモングラスを組み合わせたベトナムのラー油のことで、ベトナム版食べるラー油といった感じです。フォーなどにアクセントとして加えたり、炒め物の味付けに使ったりします。

干しエビやレモングラスのほか、ガランガル(しょうがの仲間)やヌクマムなどが使用されており、ベトナムならではの味になっています。食堂などでは醤油などと同じくらいの感覚でテーブルにセットされていることもあり、味変つかったり、春巻きなどにつけて食べたりもします。

レモングラスとエビの香りが特徴的で、味は唐辛子の辛みとニンニクやエビのうまみが絶妙な感じでベトナム料理だけでなく、冷ややっこや卵かけご飯などにトッピングするだけでいつもとは違うエスニックな一品に早変わりします。

サテトムは日本でも購入可能?

日本でも輸入食品を取り扱っているスーパーやコストコ、ネット通販などで1個300円ほどで購入することができますが、ベトナム現地ではスーパーで1個20,000VND(約100円)前後で購入することができます。

お土産に買って帰るのにおすすめです。商品や個人差はあるかもしれませんが、日本で入手できるものよりも現地で購入したもののほうが、エビのうまみが強く、辛さも控えめといった感じがありますので、ベトナムに行った際にスーパーで探してみるのをおすすめします。

ライム塩(Muoi tieu chanh)

ベトナムのガイドブックのおすすめのお土産で紹介されていることもあり、日本でも目にする機会があるかもしれないライム塩ですが、ベトナムでは青いマンゴーやザボンなどの柑橘類につけて食べたり、肉の味付けに使用したりします。

その他、野菜や魚の下ごしらえで使用したり、酢や油と混ぜてサラダのドレッシングとしても使ったりもします。とくに魚介類との相性が良く、魚や貝類と一緒に食べるとさっぱりした味と魚介類のうまみが合わさって最高の仕上がりになります。

現地では、ライム塩にさらにライムを絞って使うこともあります。日本でも唐揚げにかけたり、てんぷらのつけ塩の代わりにしてみたり、様々な料理に活躍できる可能性を秘めています。

ベトナムでは一1個あたり6000VND(約30円)ほどで購入することができ、ばらまき土産には最適です。

チリソース(Tuong ot)

日本でもよく目にすることがあるチリソースですが、ベトナムでもいたるところで見かけます。辛いながらも酸味と甘みが混ざった独特の味で、もちろん辛いのは辛いですが思っているより辛くはないと思います。

食堂やフォー屋等様々な店のテーブルに備え付けてあったり、料理を注文するとヌクマムなど他の調味料とともに運ばれてきたりします。ベトナムではフォーに加えたり、揚げ春巻きにつけたり、バインミーに挟んだり、えびせんにつけてたべたり(筆者はこの組み合わせが一番好き)と様々な方法で口にしています。

普通のチリソースもありますが、変わり種として燻製チリソースなるものもベトナム現地では発売されているようですので、現地に行った際には探してみてください。

ベトナムで人気のチンスー(CHINーSU)

ベトナムで一番人気といっても過言ではないのが、チンスー(CHINーSU)というチリソースです。辛さと酸味、甘みに加えてニンニクのうまみも加わっているチンスーのチリソースは、アラビアータやえびちりなど辛みのある料理を作るときに使ってみるのもいいかもしれません。

ホットドックやフライドチキンにつけて食べるのもおいしいです。ちなみに、ベトナムではファストフード店などでフライドチキンを注文するとチリソースが一緒についてくるほど、フライドチキンとチリソースの組み合わせは鉄板です。

マムトム

塩漬けしたエビを発酵させて作られたエビの魚醤で、エビを発酵させているということもあり、臭いがかなり強烈で、ベトナム人でも好き嫌いが分かれる調味料です。好きになれば癖になるという調味料でもあるため、好きな人はかなり好きになると思います。

パクチーなどもかなり癖がありますが、好きな人は大盛で食べてしまうようなこともありますので、それと同じような感じだと思ってください。ベトナムでは、マムトムにレモンや醤油を加えて付けダレとして使用するのが主流です。マムトムは、ベトナムのスーパーでは1瓶2,5000VND(約125円)ほどで購入できます。

マムトムを味わうには

現地で購入する前に味見してみたいという方は、ベトナム北部のブンダウマムトム(Bun Dau Mam Tom)という料理でたべてみることをおすすめします。ブンダウマムトムは、揚げ豆腐がメインで、さつま揚げやハム、豚肉の薄切り、ブン(麺)などをマムトムにつけて食べる料理で、マムトムの味を存分に味わうことができます。

好きだからといって、生春巻きなどにつけて食べようとすると一緒にいるベトナム人にとめられる可能性もあります。筆者の友人の話ですが、それをやろうとして全力で止められたそうです。ベトナム人からしたら、刺身にソースをつけるような感覚なのでしょうか。とりあえず、気を付けてください。

おわりに

今回は、ベトナムのお土産として買って帰るといい調味料を5つ紹介しました。エスニックな味付けが好きな人にとっては、ヌクマムやサテトム、マムトムなどは喜ばれるでしょうが、そうでない人にとってはあまりうれしくないかもしれませんので、無難にライム塩かチリソースを選ぶのがいいと思います。

筆者のおすすめは、えびせんとチリソースをセットで渡すことです(この組み合わせは本当においしい)。調味料に関しては、人それぞれの好みですので、自分用お土産用で分けて考えてください。それではまた、ヘンガップライ!