シンチャオ!
今回は、ベトナムの気候についてお話ししていきます。ベトナムは日本と同じように南北に長く、南部は赤道に近く北部は中国と国境を接しています。
日本でも北海道と沖縄の気候が違うように、ベトナムも南部と北部では気候が違います。今回は、北部(ハノイなど)、中部(ダナン、ホイアン、フエ)、南部(ホーチミン)の気候について紹介します。
ベトナム北部の気候
ベトナムといえば、南国で一年中暑いイメージを持っている方も多いと思いますが、ベトナム北部(ハイヴァン峠より北側)はケッペン気候区分に属し、基本的には雨季と乾季の2つに分かれますが、四季のようなものがあるといわれています。
3〜4月頃が春、5〜10月頃が夏、11月頃が秋、12〜2月ころが冬といった感じです。北部は年間の気温差が激しく、雨季の時期に最高気温が40°C近くまでなる日があるかと思えば、乾季の間では最低気温が10°C前後になる日もあります。1〜2月が最も寒く、7〜8月が最も暑いといわれています。
また、サパと呼ばれる山岳地帯では、最低気温が0°Cほどになることもあり、場合によっては雪が降ることもあります。以上のことから、ベトナム北部のハノイ近郊に観光に行くなら3〜4月もしくは11月ころということになるでしょうか。
ベトナム北部の乾季(11月~4月頃)
「乾季=暖かく過ごしやすい、暑い」と考える人も多いでしょうが、ベトナム北部の乾季は涼しいを通り越して寒いと感じる日も多いです。乾季になると、日照時間も増え太陽が顔を出す日も増えますが、気温が下がっていることもあり、日本の秋〜冬と同じように長袖が必要で、場合によってはダウンなどの上着も必要になります。
1月下旬から4月ぐらいまでは日本の春先や秋のような気候で日中は半袖で過ごせることもありますが、朝晩はかなり冷え込むため長袖などが必要です。最も寒いといわれる1〜2月には、最低気温が10°Cを下回る日もあり、長袖やジャケットなど上に羽織るものが必須です。寒がりの友人はこの時期になるとダウンベストを着込んでいました。
ベトナム北部の雨季(5月~10月頃)
ベトナム北部の雨季は、じめじめとして蒸し暑い日が続きます。5月頃から気温が上がり始め、7〜8月頃にピークを迎えます。この時期には、最高気温が40°C近くなる日も出てきます。また、雨季ですので雨が降るわけですが、どんより曇り空の日が続き、日に何度かスコールに見舞われることになります。
一日中雨が降り続くことはまれですが、曇天が続くため、気分が落ち込むと友人は嘆いていました。この時期は、基本的に半袖半ズボンで過ごせますが、スコールに遭った後で冷房の効いた店内などに入ってしまうと急激に体温が下がり、体調を崩す恐れがありますので、注意が必要です。
ベトナム中部の気候
ベトナム中部は熱帯モンスーン気候に属し、1年通して気温が高く日差しが強いです。ハノイと同じで雨季と乾季がありますが、ハノイのように最低気温が10°C以下になるようなことはほぼありません。中部以南は皆さんが想像する、いわゆる東南アジアの気候だと思ってください。一般的に1〜7月が乾季、8〜12月が雨季といわれていますが、乾季の6月頃からスコールのような雨が降るようになります。
ベトナム中部の一番の特徴は、雨が降りすぎて川が氾濫してしまうことです。中部の観光地として有名なのは、ダナン、フエ、ホイアンの3都市ですが、ホイアンの旧市街はトゥボン川沿いにあり、雨季になると川が氾濫して、ホイアンの旧市街を水没させてしまうことが数年に一度ほど起こります。旅行に適しているのは、乾季で比較的過ごしやすい日が多い2月から6月ころです。
ベトナム中部の乾季(1~7月頃)
2〜4月は比較的気温は低めで、最高気温も25〜30°C程度ですので散策にはもってこいのシーズンです。ホイアンの旧市街は、歩いて回ることになりますので、この時期に行くことをお勧めします。4月下旬以降は次第に気温が上昇しはじめ、日差しも強くなります。6〜7月頃にはスコールのような雨が降ることもあり、雨が降ることで湿度が上がりじめじめとした暑さに変わります。
中部の乾季は日差しが強いので、日焼け対策は必須です。特に、フエの王宮など屋外の遺跡などを見て回ることになりますので、帽子など日焼け&暑さ対策ができるものが必要になります。ベトナムのお土産としても有名な「ノンラー」と呼ばれる麦わら帽子があります。ベトナム人も日差しが強い日にはかぶっている人もいますので、郷に入っては郷に従えということで、ノンラーを買って使ってみてもいいかもしれません。
ベトナム中部の雨季(8~12月頃)
8月になると雨が降る日が増え始め、それに伴い湿度が上昇します。気温も32〜33°Cと高めですので、日本の梅雨時期のような蒸し蒸しとした暑さが続きます。9月からは、気温は下がり始めますが、雨量が増えていきます。この時期くらいから台風のシーズンとなり、一日中雨が降ることも珍しくなく、長雨の影響で川が氾濫し、ホイアンの旧市街が水浸することもあります。
台風のシーズンが終われば、気温がぐっと下がり、最高気温は25°Cほどで、最低気温は20°Cを下回ることもあります。12月頃になると、場合によっては最低気温が10°Cを下回ることもありますので、天気予報をしっかり確認したり、羽織れるものを一枚用意しておくことをお勧めします。
ベトナム南部の気候
ベトナム中部と同じく熱帯モンスーン気候に属し、1年通して気温が高く、年間平均気温は27°Cほどです。5〜10月頃が雨季、11〜4月頃が乾季で、雨季の始まる4〜5月が最も暑く、湿気も高くなり不快な暑さとなります。
ベトナム南部では、基本的に半袖半ズボンで過ごすことができますが、店の中や施設の中はエアコンが聞きすぎて肌寒かった場合の対策として、外では日差しが強く日焼け対策として軽く羽織れる長袖を持っておくのがおすすめです。乾季となる11〜4月は気温もそれほど高くなく、比較的過ごしやすい日が多いので観光にはぴったりのシーズンかもしれません。
ベトナム南部の雨季(5月~10月頃)
南部の雨季は日本の梅雨のように1日中降り続けることは少なく、一時的にスコールのような雨が降っては止んで晴天になり、また降っては晴れるという流れを繰り返すことになります。この時期の天気予報は、基本的に一日中雨ですので、あまりあてにはなりません。一日のうちどこかで必ず雨が降りますが、突然降りだすため、日本でいうところのゲリラ豪雨が毎日続く感じです。
ベトナム人は基本的に傘を使わない(使っても意味がない)ため、そのまま濡れるか合羽を着るかの2択です。バイクに乗っている人は、基本的に合羽を持っているため、一斉に合羽を取り出しそのままバイクを運転します。また、雨が降ると道路が川のようになることがあり、一部歩けない場所がでてくるので、注意が必要になります。さらに、道路がきちんと整備されていない場所では、ゴキブリなどの虫が大量に発生するため、少し不快になる方もいるかもしれません。
ベトナム南部の乾季(11月~4月頃)
ベトナムの乾季は、気温は高いですが湿度は雨季ほど高くなく過ごしやすい日が続きます。この時期は、全く雨が降らないわけではなく、スコール(日本でいうところの夕立)が降ることもありますが、一時的なものですのでカフェや施設内で少し雨宿りをすればやみますので、問題ありません。
日中の日差しはかなり強いので、帽子などの日よけ対策をしっかりとすることをお勧めします。また、外とレストランなどの内部の気温差が激しいこともありますので、各々対策をしておくことをおすすめします。この時期になると、日中は日差しが強く暑いので、夜の涼しい時間に公園などに若者が集まって遊んだり話をしたりしている姿を見かけます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、ベトナム各地域の天候のことについてお話ししてきました。各都市の観光ベストシーズンは次の通りになります。
・ベトナム北部(ハノイなど)に観光に行くなら3〜4月もしくは11月頃
・ベトナム中部(ダナン、ホイアンなど)に観光に行くなら2月から6月頃
・ベトナム南部(ホーチミンなど)に観光に行くなら11〜4月頃
ちなみに、ベトナム人の友人に観光に行くならどの時期にどこに行けばいいかと聞いたところ以下のように教えてくれました。
ベトナム人オススメのベストシーズン
北部
春:梅がきれいなので花を見る、お寺参りなどに行く
夏:あまりおすすめできないけど、山間部が面白いかも
秋:収穫の時期ということもあり、水田などきれいな景色が見れる
冬:サパなどの山間部がおすすめ
中部
4~8月:海がきれいで、食べ物もおいしい
南部
1~4月:どこでもおすすめだけど、メコンデルタとかがいい
少しでも、皆さんの旅行の計画を立てる際の参考になれば幸いです!
それではまた、ヘンガップライ~