ベトナムはチップが必要?いつ渡す?どこで渡す?ベトナムのチップ文化と目安相場を解説します。

ベトナムの生活
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みなさん、しんちゃーお

日本にいるとなじみのない「チップ」ですが、海外旅行に行くときには、その国のチップの文化を知っておく必要があります。郷に入っては郷に従えということで、今回はベトナムのチップ事情を紹介していきます。

チップとは

チップとは、自身が受けた満足度の高いサービスや心配りに対する謝礼のことで、日本でいうところの結婚式の前に式場スタッフなどに渡す「お心付け」が近いでしょう。日本ではチップの感覚が薄いですが、実は知らないうちにチップを支払っていることがあります。

高級レストランやホテルなどの明細を確認すると、消費税などの他に「サービス料」が10%加算されていることがあります。これが、チップの代わりになると考えることができます。

ベトナムはチップを渡す必要があるのか

ベトナムにはチップを渡す習慣(文化)はありませんが、一部チップを渡す場面が出てきますので、それぞれ紹介していきます。以下で紹介する以外でも、親切にしてくれたことや素晴らしいサービスに対して謝意を示したいと思ったときは、渡してあげてください。ただし、店などによってはチップが必要ない場合もありますので、それぞれの店や場面で柔軟に対応してください。

ホテル

ホテルのグレードにもよりますが、ベルボーイ(荷物を部屋まで運んでくれるスタッフ)やルームサービスのスタッフ、ベットメーキングをしてくれたスタッフに支払うことが多いです。ベルボーイやルームサービスのスタッフには、仕事をしてもらった後にありがとうの意味を込めて20,000VND(約100円)程度を渡します。そうすることで、滞在中何かと親切にしてくれる可能性が高くなります。

また、ベッドメーキングのスタッフには、部屋に簡単な謝意を書いたメモと一緒に枕元に置いておくのがスマートです。こちらも、20,000VND(約100円)程度で問題ないと思います。

高級ホテルの場合にはそれで問題ありませんが、星2以下のホテル等では高級ホテルほどのサービスを受けることができるわけではありませんので、チップの支払いの必要はありません。

レストラン

高級店などでは払うことが多いですが一般的には支払うといったことはありません。ベトナムでは席での会計が一般的で、声をかければ店のスタッフが席まで金額が記載されたレシートを持ってきます。

そこに、サービス料(サービスチャージ)やVAT(付加価値税)が既に含まれている場合にはチップを支払う必要はありません。しかし、現金で支払いをした際に、お釣りをそのままおいて帰るといったことをする人もいますので、10,000VND以下のお釣りはそのまま帰ってもいいかもしれません。

また、店によっては店頭にチップボックスが用意されていますので、そこにお釣りを入れて帰るのもいいかもしれません。チップの相場は10,000VND(約50円)〜50,000VND(約250円)ほどです。

バー

街中のバーやレストランのルーフトップバーなど夜の街を楽しむ場所は様々ですが、特にホテルのナイトバーでは、レストランと同じようにテーブルにおいていくのではなく、帰る前にウェイターに直接渡してください。ホテルのバーなどでは50,000VND(約250円)〜100,000VND(約500円)ほどのチップを渡すのが一般的とされています。

ツアーガイドなど

現地でのツアーでは、ツアー料金にチップが含まれていることが多いので、基本的にチップを渡す必要はありません。しかし、親切にしてくれたガイドさんや運転手さんにチップを渡すことはできますので、ツアーの終わりにガイドさんと握手をする際に渡すなど渡す方法は様々ですが、満足度に応じて謝意を伝えてください。

また、車をチャーターして観光などを実施した場合には、運転手の方にも渡してあげてください。相場としては、50,000VND(約250円)〜100,000VND(約500円)が一般的ですが、かなり親切にしてもらった場合などにはもう少し気持ちをつけてもいいかもしれません。

マッサージ・スパ

店によってチップが料金に含まれていることもありますが、基本的に別でチップを渡す必要があると思っておいて問題ないでしょう。基本給とチップで生計を立てている人もいますので、チップ込みの店であったとしても施術が終わったら気持ちばかり渡してあげてください。

店によっては、施術後にチップの金額を書く紙を渡されたり、チップの料金表を渡されたりしますので、店によって必ずしも施術者に渡すわけではないことを覚えておいてください。ただし、過剰なチップの要求などをされた場合には、店の責任者などに話すなど簡単に応じることのないようにしてください。

チップの金額に関しては、1時間以内のメニューであれば20,000VND(約100円)~50,000VND(約250円)、2時間以内のメニューであれば50,000VND(約250円)程度、2時間を超えるメニューの場合には100,000VND(約500円)ほどが目安となります。

タクシー

基本的には不要ですが、10,000VND以下のお釣りが出る場合には運転手がお釣りを持ち合わせていないこともありますが、チップとして渡すこともあります。

運転手によっては、お釣りを返す気がないといった態度で来ることもありますので、不快になることがあるかもしれません。特に、近距離移動でタクシーを利用した場合には如実にその態度が現れる可能性がありますので、寛大な心で受け止めてください。

また、配車アプリのGrabやUberを使用する場合には、アプリ内でチップを渡せる機能がありますので、安全運転で目的地まで向かってくれた場合には、心ばかりのチップを渡してあげてもいいかもしれません。

シクロ

シクロとはトゥクトゥクのようなもので、トゥクトゥクは前部がオートバイで後部に人が乗るところがありますが、シクロは前部に人力車のような乗るところがあり後部に自転車がくっついている乗り物で、ベトナムの名物の一つです。

スピード的には、人力車と同じくらいだと思っていいでしょう。シクロに乗った際にもチップが必要です。金額としては50,000VND(約250円)ほどが一般的で、長い距離移動した場合にはもっと支払ってもいいかもしれません。

ツアーの一環でシクロに乗った際には、ツアー料金にチップ料金が含まれていることも多いですのでその場合には、支払う必要はありません。もし、チップ代込みでありながらチップを要求された場合には、ツアーガイドや催行会社などに伝えましょう。

ゴルフ

日本でもラウンド終わりに渡すことがあるかと思いますが、ベトナムでもラウンド終了後にキャディさんに渡してください。金額としては、200,000VND(約1,000円)くらいが相場になっています。

また、海外でガイドなどの同行がついている場合には、その人にも送迎が終わった後にでも渡してください。金額としては、ツアーの時と同様に50,000VND(約250円)〜100,000VND(約500円)を気持ち次第で渡してあげてください。

困ったときには

チップのことでもめた場合には、店の責任者やホテルスタッフ、旅行会社のヘルプデスクなどに相談してください。日本人向けのサービスを展開しているレストランやマッサージ店はマネージャークラスが日本語が話せることが多いので、その人に直接話してください。

また、ツアー中のトラブルは催行会社に直接連絡して何らかの対応を依頼してください。さらに、高級ホテルにはトラベルデスクやマネージャークラスに日本人スタッフや日本語が話せるスタッフが常駐していますので、そこに相談してください。

最後に、街中で日本語で話しかけてくる人は本当に親切な場合もありますが、ぼったくられたりだまされたりすることもありますので、十分に注意してください。

まとめ

ここまでベトナムのチップ事情を紹介してきましたが、冒頭でも述べたようにチップは受けたサービスに対する対価として支払うものですので、サービスに満足できなければ払わなくても問題ないと思います。

チップの支払いでもめるくらいなら、さっさと渡して別のことをしたいと思う人もいるでしょうから、そこは自己判断で行ってください。せっかくの旅行ですから、楽しい思い出いっぱいで帰りたいと思うのが普通ですので、事前に調べられることは調べて有意義な時間を過ごしてください。