【街まるごと世界遺産】美しすぎるベトナム田舎町「ホイアン」の魅力とは|歴史と観光名所をご紹介します。

ホイアンの情報
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シンチャオ!突然ですが、皆さん「ホイアン」という街をご存じでしょうか?近年では、乃木坂46の21枚目のシングルとしてリリースされた「ジコチューで行こう!」のMVの撮影地になったこともあり、この名前を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、ベトナム中部に位置する街全体が世界遺産の「ホイアン」について紹介していきます。

ホイアンとはどんなところ?

ホイアンとは

ホイアンの場所・アクセス

ホイアンは、ベトナム中部クアンナム省にある都市で、トゥボン川の河口に位置するチャンパ王国時代からの古い港町です。ダナンから南に30km(車で約1時間)ほどで、最寄りのダナン国際空港からは車で40〜50分程の距離です。ハノイやホーチミンからはバスを乗り継いで行くこともできますが、ダナンまで飛行機や列車で移動し、そこからタクシーで移動するのが一番早いかもしれません。

ホイアンの歴史

ホイアンの歴史

16世紀、フエに広南阮氏政権(チャンパ王国)が樹立された際に、ホイアンはその外港となりました。この時代に現在のホイアンという名称が定着したといわれています。16世紀以降、ポルトガル、オランダ、中国、日本などから貿易船が来航し、国際貿易港として繁栄していました。

しかし、ホイアンと南シナ海を結んでいるトゥボン川に土砂が堆積し、川底が浅くなった結果、大型船の往来が困難となり、貿易の機能はダナン港に移されることになります。

貿易港として栄えていた時代には、「海のシルクロード」と呼ばれ、ポルトガルやオランダの商館が建てられたり、日本人や中国人の街が作られました。

幸いなことにベトナム戦争で破壊されなかったこともあり、現在でも中国や日本の文化の残る歴史的建造物が多く残されています。

そして、199年には「ホイアンの古い町並み」としてユネスコの世界文化遺産に登録され、ホイアン旧市街とチャム島は、2009年からユネスコの生物圏保護区にも指定されています。

ホイアンの観光スポット&おすすめスポット

3つのメインストリート

ホイアンの観光スポット

ホイアン観光の際には、ほとんどの方がチャンフー通り、バクダン通り、グエンタイホック通りの3つの通りの名前を見聞きすることになると思います。

ベトナムの住所は、必ずと言っていいほど、「通りの名前+番地」で表現されますので、観光地やカフェなどの飲食店が集中しているこの3つの通りは必ず目にすることになると思います。

目的地を探すときにも、通りさえ合っていれば、後は番地を探すだけですので非常にシンプルです。
では、3つの通りを簡単に紹介します。

チャンフー通り

ホイアンのチャンフー通り

土産物店や露店、寺院などが多く存在する通りです。ベトナムのお札にも描かれている来遠橋(日本橋)もこの通り沿いにあります。夜には色とりどりのランタンに灯がともり、何とも幻想的な雰囲気を醸し出します。

バクダン通り

ホイアンのバクダン通り

トゥボン川沿いにあるのがこの通りで、ホイアン市場やレストラン、オープンカフェなどがあります。夜には川沿いに屋台が立ち並び、川沿いにあるランタンの写真をとる場合にはおすすめです。

グエンタイホック通り

ホイアンのグエンタイホック通り

土産物店やカフェが多く立ち並ぶ通りです。他の二つと比べると人が少ないので、途中休憩したい時におすすめです。

ホイアン旧市街

ホイアン旧市街

ホイアンの旧市街を観光する際には、一部施設の入場にはチケットが必要になりますので、注意が必要です。入場チケットは世界遺産保護を目的としており、5枚綴りで料金は120,000VND(約600円)です。

ホイアン市内に10か所ほどあるチケットカウンターで購入することができ、ホイアン観光局が指定した20ヵ所ほどの観光地にチケットを使って入ることができます。有名観光地の中で、チケットが必要な場所を一部紹介します。

来遠橋 / 日本橋 (Cau Lai Vien / Cau Nhat Ban)

ホイアン西部にある橋で、ホイアンのシンボル的存在で、20,000VND紙幣に描かれていることでも有名です。16世紀に建造された木造の屋根付きの橋は、日本人街と中国人街を結んでおり、和の様式と中華の様式がミックスされた独特なつくりになっています。

貿易で栄えていたことから橋の中央には航海の安全を祈願するための小さな祭壇があり、橋の両側には犬と猿の像が置かれています。これは、申年に施行して戌年に完成したからといわれています。夜にはライトアップされ、昼間とはまた違った姿を見ることができます。

福建會館(Hoi Quan Phuc Kien)

17世紀にホイアンに住んでいた福健省出身の華僑によって建てられた会館です。主に華人が集まって談笑する集会所のような場所で、現在でもその名残が残っています。

航海の安全を守る女神「ティエンハウ(天后聖母)」が祀られていたり、中華様式の装飾が施された境内には、らせん状の線香がいくつもつるされ、中華式の祈りを捧げる信者がいることからも寺院としても使用されているようです。豪華な門構えをはじめとするその作りに異国情緒を感じることができます。

タンキーの家(進記家、Nha Co Tan Ky )

約200年前に広東省出身の華人が建てた旧家で、ホイアンで一番最初にユネスコ世界遺産に登録された建築物です。外観はホイアンによくある黄色無地の壁ですが、内部は日本・中国・ベトナムそして一部西洋の建築技法が取り入れられており、特に家の柱や梁が注目すべきポイントです。

この家の支柱は、壁や柱に木片や貝殻の破片を埋め込んでデザインする螺鈿工芸という伝統工芸で作られており、中国由来の螺鈿工芸が施された支柱が多く、貝殻が充てられている柱が、光の加減でゆらゆら輝くのは見ものです。現在でも、進記家の血筋が居住しているため、見学できるのは1階のみです。

フーンフンの家(馮興家、Nha Co Phung Hung)

約200年前に、貿易商人の家として建てられたもので、来遠橋からほど近い場所にあります。タンキーの家同様、壁はベトナム、柱やドアは中国、屋根は日本といったように各国の建築様式が取り入れられており、当時の文化交流の活発さをうかがい知ることができます。

中国では幸運、ベトナムでは繁栄、日本では権力を意味する鯉の装飾が施されているのも特徴です。1階の天井の一部には、格子戸をはめ込んだ天窓があります。これは雨季に洪水が起こった際、1階のものを上階まで運びあげるための工夫です。こちらにも、子孫が現在でも居住しています。

トゥボン川

トゥボン川

ホイアンと切っても切れない関係にあるのがトゥボン川です。現在では、川面に映る青空に映える黄色い建物が何とも言えない風景を作り出しています。

川沿いには、レストランやカフェが立ち並び、時折通る川下りの船を見ながらゆったりとした時間を過ごすことができます。夜には川沿いに色とりどりのランタンに灯がともされ、昼間とはまた違った景色を楽しむことができます。

アンホイ橋

トゥボン川にかかる橋で、ホイアン旧市街とアンホイ島をつないでいます。ホイアン古様式の橋の装飾はもちろんですが、夜になってライトアップされた姿は写真映え間違いなしです。夜になれば、ナイトマーケットへ続く道となるため、人の往来が多くなり、スリやひったくりなどに注意が必要です。

ホイアンの名物料理

ホイアンに来たら、是非食べたいのがカオラウ、ホワイトローズ、揚げワンタンの3大名物料理です。

カオラウ

カオラウ

カオラウは伊勢うどんにそのルーツがあるといわれているご当地麺です。ベトナムでは珍しい強いコシのある麺で、揚チャーシューやライスペーパー、香草などがトッピングされています。食べる前によく混ぜて、濃い味付けのタレと麺、具材をよく絡めて食べます。様々な触感が楽しめるホイアン名物です。

ホワイトローズ

ホワイトローズは、米粉を薄く延ばして作った生地にエビやキノコなどを包んで蒸したものです。透き通ったワンタンがまるで白いバラのように見えることから名付けられた見た目にも美しい一品です。上にはガーリックが添えられており、ヌクマムに(魚醤)つけて食べると絶品です。

揚げワンタン

揚げワンタンは、その名の通り揚げたワンタンの上に豚とエビのすり身を乗せた物です。店によってトマトや玉ねぎ、パイナップルなど添え物が変わり、各店のこだわりの味を堪能することができます。

おわりに

古都ホイアンの魅力

いかがでしたでしょうか。今回は古都ホイアンの魅力を紹介しました。ホイアンはその街並みすべてが美しく、街中に飾られているランタンはすぐにカメラを向けてしまうほど写真映えします。

また、筆者がホイアンに初めて行った時は、世界遺産に登録された記念日のような日だったらしく、すべての観光地にチケットなしで入ることができました。

また、冒頭でも述べたように、乃木坂46のMV撮影も行われた場所ですので、MVに出てくる場所を探してみるのもいいかもしれません。
それではまた、ヘンガップライ!

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