【成長著しいベトナム!】沢山の日系企業がベトナムでビジネスを行っています。近年の日本とベトナムにどんな繋がりがあるか説明します。

ベトナムの生活
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日本から5~6時間で行けるベトナム。日本との時差も2時間とあって、旅行先や働き先としても人気があります。そんなベトナムですが、成長が著しく多くの外資系企業がビジネスを行っています。ベトナムがここまで発展した理由のひとつに、日本との関係が深く関わっているのはご存じですか。

この時期を読めば、日本とベトナムの関係がより深いものだと実感するはずです。とてもおもしろいので、ベトナムに興味のある方はぜひチェックしてみてください。

2023年には外交関係樹立50周年

日本とベトナムが国交を樹立したのは1973年9月21日です。2023年には50周年を迎え、アジアの平和と繁栄のための戦略的パートナーシップを強化。日本とベトナムは、幅広い分野で交流を深めています。その内容は、次の項目を見ると良く分かります。

日本とベトナムの関係がわかるODA

日本はベトナムへのODAを開始してから、さまざまな援助を行ってきました。その実績は多岐に渡り、街を歩いていても日本とベトナム国旗が一緒に掲げられているのを目にします。政府間でとり行われているODAとは一体何なのでしょう。その仕組みと、これまでベトナムへ援助してきた日本の実績を紹介します。

ODAとは

ODAとは政府開発援助で、発展途上国に行う資金や技術の協力をすることを指します。ODAには「二国間援助」「多国間援助」の2種類に分けられており、日本はベトナムに二国間援助を主体として実施。

また二国間援助には、3つの援助方法があります。

  • 技術協力
  • 有償資金協力
  • 無償資金協力

ベトナムに対しても、この3つの方法を取り入れながら援助を行っています。

ベトナムへのODAの実績

早速、日本がODAを通じて行ったベトナムの実績を見ていきましょう。

ノイバイ空港国際線新ターミナル

イギリスの航空サービスリサーチ会社が「世界でもっとも改善された空港」として、2016年、1位に選ばれたノイバイ国際空港。ノイバイ国際空港は、日本からの支援を受け整備されました。建設の随所には、日本のさまざまな知恵、技が盛り込まれており、今では他国が見学に来るほどまで向上しています。

ニャッタン橋

交通渋滞が著しいベトナム。ノイバイ空港からハノイ市内までは通常1時間ほどかかっていました。そこで日本の最新技術が活用され、東南アジア最大規模の斜張橋を完成。

この橋のおかげで渋滞も緩和し、ノイバイ空港~ハノイ市内間は20分以上も短縮されました。また、ニャッタン橋と合わせて高速道路も完成させました。ニャッタン橋は別名「日越友好橋」とも呼ばれています。

ラックフェン橋

ベトナム北部最大の港湾都市ハイフォン市。ここにベトナムで最長となる、海上橋梁が開通しました。ラックフェン橋は日本の建設会社を主体としており、新技術の導入とベトナム人技術者の育成に努めました。

日本とベトナムの見事な連係プレーで、当初予定していた工期よりも5ヵ月短縮して完成。ベトナムの独立記念日にあたる2017年9月2日に開通し、国際港としても発展を遂げています。

ラムドン省社会保護センター

ラムドン省社会保護センターは、身寄りのないこどもや老人の保護を目的として設立されました。省内の人を対象としていましたが、人数が増え手狭な状態になっていたそうです。

ここで日本の援助を上、部屋の増築や自立のための職業訓練用機材を供与。今では、ストリートチルドレン問題の解決にも注目される施設になっています。

その他

経済社会開発計画として、日本はベトナムにさまざまな機材を供与しています。

代表的なのは以下の通りです。

  • ICUベッド
  • MRIシステム
  • 超音波画像診断装置
  • 医療関連機材
  • 治安維持強化に関する機材

また、人材育成奨学計画として、将来期待される若手のベトナム人を日本の大学院に留学させる活動も行っています。

日本とベトナムの協力プロジェクト「ホーチミン市都市鉄道」

ベトナムでは交通渋滞や大気汚染が深刻化しており、バスの移動が限界に達していました。そこで、ハノイとホーチミンに都市鉄道の開通を計画。

ハノイは中国が主体となって建設が進められていますが、ホーチミンは日本とベトナムの共同事業として建設が始まりました。

ホーチミン市都市鉄道は当初の予定より大幅に遅れているものの、2020年10月、日本から初めての車両が納入。この車両は日立製作所のもので、日本製です。車両の搬入の様子は日本でもニュースになり、ご存じの方も多いと思います。都市鉄道の建設には、日本の大手企業も複数社関わりました。

ベトナムには多くの日系企業が進出

ベトナムの主要都市に行くと、日系企業をよく目にします。飲食店はもちろん、小売業や製造など、あらゆる業種がベトナムに参入。

以下は、ベトナムに参入している企業のほんの一部です。

飲食店 ・丸亀製麺

・吉野家

小売業 ・イオン

・伊勢丹三越

コンビニ ・ファミリーマート

・ミニストップ

商社・貿易 ・canon

・第一三共

・伊藤忠

製造 ・トヨタ

・ホンダ

日本人なら誰もが知っているという企業は、ベトナムに参入しているといっても過言ではありません。日本の企業がここまで参入しているのには、主に以下のような理由があります。

  • 急成長が著しいベトナムの消費市場に期待している
  • 発展途上国の中でも識字率が高い
  • 平均年齢が30歳弱で若者の雇用を獲得できる

以前は人件費が安いのもベトナム参入で選ばれる理由でしたが、賃金は右肩上がりなので、決して安いとは言い切れません。

ベトナムと深いつながりがあるNPO法人

日本はNPO法人も盛んに活動しています。さまざまなNPO法人がベトナムと関わっていますが、おもな活動は以下の通りです。

  • 教育環境を整えるため、学校の整備や増改築
  • ベトナムの孤児院や障害児施設の援助
  • 収入工場のために農家をサポート
  • ベトナム人の技能実習生や留学生の支援
  • 日本語を通じ、日本語を活用した仕事に就けるようサポート
  • ベトナムに関心を寄せる日本の企業や個人に対し、ベトナム情報の提供や交流の場を提供

まとめ

日本とベトナムの国交は50年しか経っていません。しかし、この50年はお互いの国にとって濃密な関係であることは間違いないでしょう。

ODAやNPO法人の活動によって、ベトナムは益々発展していくと思います。また、日系企業もベトナム進出の動きは弱まっていません。と同時に、ベトナムから日本へ渡ってくる人も増えてきました。両国がこれからも固い絆で成長していくのが楽しみですね。