ベトナムに移住・仕事をするには?基本から手ほどきいたします!

ベトナムの生活
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近年、ベトナムに住む日本人の数は2万人以上に上り、現地での就労を目的とした移住先として人気を集めています。その理由は、なんといっても移住費用の安さと仕事の見つけやすさ。日本からベトナムへは飛行機で6時間と気軽に渡航でき、現地の物価は日本の1/3~1/2程度という安さです。

東南アジアらしい風情を楽しみつつも、日本人向けの施設やサービスなども充実しており、比較的便利な生活を送る事が出来ます。現地では日系企業の進出が盛んなため、日本人向けの求人も多種多様。欧米圏よりも就労ビザの取得が容易で、グローバルな経歴や語学力に自信がなくても就労可能です。

初めての海外移住&就職には非常におすすめしたい国、それがベトナムなのです。今回はそんなベトナムへ移住し、現地で仕事をしながら暮らしたい方に向けて、よりスムーズに実現できるよう基本から手ほどきいたします!

なお、新型コロナウイルスの影響により、本記事の内容が実際とは異なる場合がありますので、予めご了承ください。

ベトナムへ移住する前に、日本でベトナムの仕事を見つける

ベトナム移住の第一歩である仕事探しですが、現地へ行かずとも日本で就職先を決める事が出来ます。なぜなら、ベトナムには2,000社近い日系企業が進出しており、その多くが発展途上の段階で、常に日本人労働者を求めています。

さらに、欧米圏よりも就労ビザ取得や語学力のハードルが低く、特に若手人材にはチャレンジし易い労働環境となっています。従って、ベトナムで仕事をするには、概ね以下3つの条件を満たしていればOKです。

・4年制大学卒

・日本での就労経験4年以上

・社内コミュニケーションが可能な英語力(TOEIC700点目安)

なお、学歴や英語力の条件を満たしていなくても就職できますが、高い専門性を求められたり、給与水準の低い職種に就いたりしてしまう可能性があるため、注意しましょう。

ベトナムでの仕事探し

次に、ベトナムでの仕事を探しましょう。現地の求人は以下3通りの方法で見つかります。

・ベトナムに拠点を持つ日系企業のWebサイト(採用情報ページ)から応募

・LinkedInやWantedlyなどのビジネスSNSを活用する

・海外転職サイトやエージェントを利用する

手っ取り早く仕事に就くなら、WebサイトやSNSを通じて企業へダイレクトに応募するのがオススメです。但し、駐在員採用や現地の拠点長といったハイクラスなクローズド求人を狙うなら、転職エージェントの利用も検討しましょう。

求人へのエントリーが完了したら、次に応募書類と面接対策です。ベトナムでの仕事に必要な応募書類は、履歴書と職務経歴書の2つ、企業によっては英語の職務経歴書を求められます。一見難しそうに見えますが、テンプレートや例文を公開しているサイトも多く、自力で作成出来ると思います。

面接は複数回にわたって、オンライン又は日本拠点での対面形式で行われます。こちらも企業によっては英語面接がありますが、面接官はネイティブでない事が多く、流暢な英会話を期待されている訳でもないため、しっかりと準備し意欲を伝えられれば乗り切れます。

なお、ベトナムの仕事は即戦力を求められるため、内定が決まればすぐにでも来てほしい!と言われる事も。選考を進めながら、ベトナム移住の決意を固めておきましょう。

ベトナム移住に向けて、ビザと労働許可証を取得する

ベトナムでの仕事が決まったら、移住に向けて準備を進めます。現地で必ず必要になるのが、就労ビザと労働許可証です。取得までの大まかな流れは次の通りです。

・ベトナム出国前に、就職先の企業からベトナムの出入国管理局へ招聘状(事前許可証)を申請してもらう

・招聘状を取得したら、必要書類と共に駐日ベトナム大使館へ提出し商用ビザを発給する

・ビザ発給後にベトナムへ渡航し、労働許可証(ワークパーミット)を取得する

・一時滞在許可証(テンポラリーレジデンスカード)を取得し、約2年間のベトナム滞在が許可される

難しそうに見えますが、基本的には企業がサポートをしてくれるため、指示に従って進めればOK。この間、卒業証明書や無犯罪証明書、専門家証明書などを取得するため、遅くともベトナム出国2か月前から準備を始めましょう。各種申請にかかる費用は、自己負担で1万円ほどあれば足りるでしょう。

ベトナム移住のための日本での事務手続き

また、併せて日本での事務手続きを済ませておきましょう。代表的なものをいくつか紹介します。

・海外への転出届を提出し、住民票を抜く

・社会保険(国民健康保険)を脱退し、必要に応じて海外保険に加入する

・厚生年金から国民年金へ切り替える、または支払いを止める

・(あれば)運転免許証の期限が切れる前に更新しておく

なお、住民税は前年度の所得に応じて、1月1日時点で居住している自治体へ納付することになります。そのため、前年の12月31日までに転出届を提出し現地へ渡航していれば、翌年の住民税は課税されません。年末年始のタイミングでベトナムへ移住する方は、転出届の提出日にご注意ください。

ベトナム移住前に住居を確保する・目星を付ける

事務手続きを進めている間に、ベトナムの住居を確保しておきましょう。安上がりな方法は、現地の物件に目星をつけてベトナム人オーナーと直接交渉する事ですが、不慣れな方にはハードルが高いはず。

できれば就職先の企業や現地在住者を介して物件探しや交渉をしてもらい、事前に入居先を決めておきましょう。余裕があれば一先ず現地のホテルに滞在し、いくつか部屋を見せてもらってから決めてもOK。いずれも難しい場合は、現地の日系賃貸会社を利用してもよいでしょう。

なお、ベトナムに初めて住む単身者であれば、サービスアパートメントの居住をオススメします。ベトナム人オーナーが住む戸建ての一部屋を間借りする形で、基本的にはワンルーム+ユニットバスに必要な家具・家電が揃った状態で入居できます。

光熱費や通信費、掃除・洗濯のサービス込みで、1か月の家賃相場は300~400USD程度。低層階だと虫が出やすいのが玉に瑕ですが、ベトナム移住の初期費用を抑えたい方にはぴったりです。

ベトナム移住に必要な初期費用

さて、ここまで仕事探しから各種手続き、住居についてまでご紹介してきました。最後はベトナムへ引っ越しとなりますが、移住に必要な初期費用を把握しておきましょう。

・片道航空券:100,000円 ※コロナ禍での目安。平常時は7,000~1.5万円

・家賃(2か月分):8~10万円

・食費(1か月分):3.5~6万円

・通信費(1か月分、SIMカード使用):600~1000円

・交通費(週末のみ・タクシー等利用):4000円

・生活用品:5,000円

・交際費・娯楽費:5,000円

・予備費:2万円

【総額】249,600~295,000円

概ね以上のような金額感です。家賃は3か月分支払う場合もあるので、事前に確認してください。その他に必要な荷物はすべてトランクに詰めて一緒に運べば、初期費用25万円ほどでベトナムへ移住できます。欧米圏への移住とは比べ物にならないくらい安価ですよね。場合によってはさらに節約できる可能性もありますので、ぜひ試算してみてください。

ベトナム移住のデメリット

最後に、ベトナム移住のデメリットもお伝えしておきます。特に初めての海外移住や就職をする方であれば、心機一転キラキラとした気持ちで、新生活を待ち望んでいる事でしょう。しかし実際には、治安・衛生・インフラ面などの違いから強いストレスを感じたり、現地のコミュニティに馴染めず孤立したりする日本人も多く、早ければ3か月~半年以内に帰国する事も…。

これまでの常識や価値観に縛られず、環境の変化を受け入れながらも、マイペースな生活スタイルを築いていける、そんな方がベトナム移住に向いているのではないでしょうか。

またキャリア面では、就労規則の整備や労務管理が行き届いていない環境に不満を感じたり、ベトナム人とのチームビルディングに苦悩したりするかもしれません。中長期的にキャリアを考えても、ベトナムに残るのか、日本に帰国して経験を活かして働くのか、はたまた別の国で仕事を探すのか…不明確な事が多く、不安に思う筈です。

しかし、こちらも最初から型にはめて考えず、目の前の課題にどんどん挑戦し、失敗しても腐らずチャレンジし続ける事から成長が生まれます。せっかくベトナムに来たのですから、そんな発展途上な環境で自分だけの人生を歩んでみませんか?デメリットは裏を返せば成功のチャンス!ぜひベトナムへ移住し、仕事を通じて新たな道を切り拓いてください。

まとめ

以上、ベトナム移住と現地での仕事について、基本情報をお伝えしました。これから移住を考えている方、ベトナムで仕事を探している方、いつかは自分も…と夢見ている方、皆さんの参考になりましたら幸いです。