ベトナムの民族衣装「アオザイ」の歴史と変遷を徹底解説!女性が美しく見える民族衣装ナンバーワン!?

ベトナムの歴史
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シンチャオ!

みなさん、こんにちは。気温が上がったり下がったりしている変な天気が続いていますが、今回はベトナムの伝統的な民族衣装である「アオザイ(Áo dài)」を紹介します。

今ではベトナム航空のCAさんの制服になっていることもあり、知っている人いらっしゃるかと思いますが、そのシルエットの美しさから「世界で最も美しい民族衣装」と言われているアオザイの魅力を余すことなく紹介していきます。

アオザイについて

アオザイについて

アオザイとは?

アオザイとは、ベトナムの伝統的な民族衣装であり、正装だとされています。日本人でいうところの着物のような存在だと考えてもいいでしょう。

ベトナム南部では、「アオヤイ」と発音することもあります。(以下では、アオザイを使用します。)「アオ(Áo)」は中古音(隋・唐・五代・宋の時代に使用された中国語の音韻体系)で上衣の一種を表し、「ザイ/ヤイ(dài)」は、ベトナム語で長いを表し、「長い上着」という意味になります。

シンプルなデザインのものから、繊細な詩集が施された豪華なものまで様々な種類のアオザイがあり、土産物としても人気が出てきていますが、基本的にオーダーメイドで作るものですので、購入から実際の着用まで時間がかかります。のちに詳しく紹介しますが、レンタルで手軽に着ることもできますので、興味のある方は読んでみてください。

デザイン・構造

アオザイは、上衣と下衣(クワン)に分かれています。上衣はチャイナカラーと呼ばれる前合わせの立襟で、基本的に長袖で、ボディラインに沿った細身の仕立てです。

着丈はふくらはぎから足首にかかるほど長く、両サイドには腰骨にかかるくらいのスリットが入っており、歩行の邪魔にならないようになっています。

ベトナムは高温多湿の気候のため、上衣は木綿製の一重仕立てであることが多く、下着が透けるほどの薄い生地が使用されることもあります。下衣(クワン)は上衣とは逆で直線的な裁断の長ズボンです。

かつては日常着は青、未婚女性用は白、既婚女性用は黒のスワンを着用していましたが、現在では上衣との組み合わせやデザインに合わせて様々な色のスワンがあります。下衣(クワン)は木綿のほか薄い絹や人絹を用いることも多く、上衣と同じく下着が透けるほどの薄い生地を使用することもあります。

女性用のアオザイは、縫製に余分を持たせていないため、体型を強調し美しく見せる服である一方で、体系が変わると着ることができなくなるため、体系を維持するための努力が必要です。ちなみに男性用のアオザイは、余裕を持たせた縫製で作られており、女性用に比べてゆったりとした感じです。

アオザイの歴史

アオザイの歴史

アオザイは、清朝(中国)から移入されたチャイナドレス「旗袍」が起源だとされています。その後、ベトナムがまだ広南国であった時代、第8代君主グエン・フック・コアット(Nguyen Phuc Khoat)が現在のアオザイの原型を整えたとされています。

当時は、日常着として使われていた土着の服装とは異なり、官服として使用されていました。この名残が現在でも残っており、アオザイ=正装とされています。

当時のアオザイは、日々の労働にも適するように、身体のラインを隠すゆったりとした作りでしたが、フランス領インドシナ時代(1930年代ころ)にヨーロッパの影響を受け、現在の細身でスリットの深いデザインに改良されました。

女性が着用していることを目にすることが多いアオザイですが、男性用のものも存在します。ですが、結婚式で新郎が着用したり、伝統芸能の演者など衣装として使用されたりするなど着用する機会は限定的です。

アオザイはいつ着るのか?

アオザイはいつ着る

現代において、アオザイはいつ着用するのでしょうか。先に航空会社のCAさんの制服で導入されている例を上げましたが、その他にもホテルや学校、銀行などの制服に採用されていることもあります。

アオザイは正装であることから、通常は結婚式をはじめとする特別かしこまった場で着用する衣装です。また、外国からのお客様を招待する場合や旧正月のテトの期間にお寺に行く時などにも使用されるようです。

筆者がベトナムでインターンをしていた時には、お正月に取引先の方にお願いして内勤スタッフ分アオザイをレンタルさせていただき、アオザイを着用して日本からのお客様をお迎えしたこともあります。

またアオザイにもTPOを意識した使い分けがあり、結婚式やフォーマルなパーティーには、伝統的で上品なイメージがある無地や地模様のシンプルなアオザイを、パーティーや発表会衣装には、花刺繍入りのアオザイを、自身が主役の舞台衣装や結婚式のお色直し・二次会用のドレスには、スパンコールやラメなどの装飾が施された豪華なデザインのアオザイを着用することになります。

アオザイを楽しむ

アオザイを楽しむ

アオザイ写真館(フォトスタジオ)

アオザイを手軽に楽しむ方法として、写真館で好きなデザインのものを選び、写真を撮ってもらうという方法があります。写真館ですので、様々な種類の衣装や小物がそろっており、お気に入りの一着を探して写真を撮ることができます。

また、スタジオによっては何種類かの衣装で写真を撮ってくれたり、写真を撮った後加工を行い、写真のデータをDVDなどで渡してくれるスタジオもあります。さらに、スタジオには子供用のアオザイなども用意されていますので、旅行の記念に家族写真をとることもできます。

さらに、スタジオによっては室内だけでなく、外に出て撮影を行うサービスを提供している場合もあります。思い出に残る一枚を撮影してみてはいかがでしょうか。

アオザイレンタル

アオザイをレンタルして着用し、街中を観光する方法もあります。日本では京都などで着物をレンタルして観光するといったサービスがありますが、それと同じようなものです。

自分の好きなアオザイを選び、着替えて観光に繰り出し、近くの観光地で写真を撮ったり、ショッピングを楽しんだりすることができます。アオザイを着てホテルのルーフトップバーなどでとる写真はインスタ映えする可能性大です。

店によっては日本語対応可能なスタッフが在籍している場合もありますので、ベトナム語がわからなくても安心です。メコンデルタなどに行くときに着ていくのは大変かもしれませんが、市内を観光するときや食事に行くときに、ベトナムを楽しむ方法の一つとしてレンタルしてみてはいかがでしょうか。

オーダーメイド

ホーチミンなどに観光に行った際には、ドンコイ通りなどからほど近いところに仕立て屋が店を構えていることも多く、滞在中仕立ててもらうことも可能であることもあります。

ベトナム到着日に、店を訪問し生地やデザイン選びと採寸をしてもらい、翌日再度訪問し仮縫いで細かなところを修正したら本縫いという流れになります。最短で2日程度で仕上げてくれる店もありますので、注文したい方は調べてみてはいかがでしょうか。

日本でオーダーメードで仕立てるとなると、それなりの費用が掛かりますが、ベトナムではかなりお安く仕立てることができるので、自分へのご褒美などにもオススメです。

アオザイ博物館

ベトナム南部のホーチミン市には2014年にアオザイ博物館ができました。17世紀頃から現代まで各時代の美しいアオザイが展示され、デザインやスタイルの変遷を見て楽しむことができます。

ホーチミン市中心部から車で1時間ほどですが、アオザイショーが開催されたり、カフェやショップなども併設されているので、ゆっくりと楽しむことができます。様々な刺繍や模様が施されたアオザイは圧巻です。時間があれば、一度訪れてみてください。

おわりに

ベトナムの伝統衣装

今回は、ベトナムの伝統的な衣装であるアオザイについて紹介してきました。筆者もきちんとしたものではないかもしれませんが、男性用のアオザイを着用させていただいたことがありますが、

ベトナム人の正装であるということもあり、気がひきしまる思いになるとともに少しうれしくなったのを覚えています。その時は、旧正月の前だったこともあり、正月飾りのようなものを持たされた記憶がありますが、今でもいい思い出です。

筆者自身はあまりそういうことが好きではありませんが、いざやってみるとベトナムに旅行にいった記念として、思い出として今でも残っていますので、とっていただいてよかったなと思います。皆さんも一度やってみてはいかがでしょうか。

それでは、ヘンガップライ!

 

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